父と歩けば・その3
12月も半ばを過ぎたころ、久しぶりに父と旅行にやってきました。
私にとっていろいろな思い出が詰め込まれた場所です。
よく「年を取ると涙もろくなる」といいますが、
長年の記憶ではち切れそうな引き出しは
開けられるのを待っていて、
懐かしい景色を目に
なだれ出てくる思い出に胸が苦しくなります。
とはいえ
そんな私の気持ちとは関係なく
のどかこの上ない陽だまりでは
気の早い水仙が甘い香りを放っています。
生活から様々な義務を取り除くと、人は意外と空っぽなものですね。
仕事も家事も離れた父娘にはこれといった会話もないのですが
ただぼんやりと海を眺め
海の幸の並んだ食卓に
満ち足りたひと時です。
何もかもぎっしりと詰め込まれた日常を離れて、静かな時間を過ごすことができました。
さあ年末、もうひと頑張り!
0コメント