毘沙門天で初詣♪
最近ちょくちょく自転車で墨田区にある実家に通っています。久しぶりに降った雨の翌日。しっとりとした空気と暖かな日差しがちょっぴり春を感じさせ、鼻歌交じりに自転車で実家に向かっていました。
ふと「そういえば、今年はまだ初もうでに行っていないな。」と思いつき
途中の多聞寺へ。隅田川七福神のうち、毘沙門天をお祀りするお寺で、
味わい深い茅葺の山門は、江戸時代中期のものと言われます。震災や戦災など幾度となく火災に見舞われた墨田区内で、焼失を免れて現存する貴重な建造物です。
このお寺にはやたらといたるところに
狸!
よく見かけるこの信楽焼のタヌキは、私の兄にそっくり。最近痛風で苦しんでいるらしいけど、ちょっと痩せないとねぇ、お兄ちゃん。
狸!こっちは顔はシャープです。おなかは…
草陰にも狸です。右側は「狸塚」です。
江戸幕府が開かれるより前のこと、この辺りに妖怪狸が住んでおり、人々を困らせていました。そこで和尚さんと村人は、恐ろしくて人も寄り付かないこの場所にお堂を建てて妖怪を追い払おうとしました。ところがこれに腹を立てた妖怪狸のいたずらはひどくなるばかり。しまいには和尚さんの枕元に大入道の姿になって現れ「村人を食ってしまうぞ!」と脅かす始末です。困り果てた和尚さんは、ご本尊の毘沙門天を一心に拝みました。すると毘沙門天のお使いが妖怪狸のもとに現れ「お前の悪さはいつかお前をほろぼすことになるぞ。」
次の朝、二匹の狸がお堂の前で死んでいました。これを見つけた和尚さんと村人たちは、狸がかわいそうになり、その供養のためにとこの塚を築いたそうです。
へぇー(* ̄- ̄)。毘沙門天のお使いがやってきた翌朝に退治されちゃったんですね。改心するための猶予の時間は与えられなかったんでしょうか。だとすると確かにちょっと気の毒ですが…それとも、説教を聞く狸の態度に問題があったとか。スマホをいじったとか、「ごっつぁんです」と言ったとか、その辺の事情は今となっては誰にもわかりません。
では、お参りを。ご本尊の毘沙門天像は弘法大師の作と伝えられています。ここは隅田川七福神めぐりのうちのひとつで、色紙にご朱印を頂いたり、小さな七福神を各寺社でいただきそれを宝船にのせていくといった楽しいお参りができます。特に宝船はとってもかわいらしいのでおすすめ!
でも今日は時間もないのでスタンプを。
ぺったん!今年の手帳が一気に縁起物になりました!
ヒンドゥー教の財宝神クベーラが姿を変えた毘沙門天。財宝を授けてくれる神様とか。!(^^)!
境内には観音様も
その足元には素敵な鐘が。たたいてみると
「チーン」うーん、清められます(´-ω-`)
誰もいない早朝の境内。時間が止まったようでさえあり
あれもしなきゃ、これもしなきゃ。あくせくしていた私を、毘沙門天様が呼び止めたのかもしれません。
思いがけずゆっくりできた初詣となりました。ありがとうございました。
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